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音楽

ヘッドフォンメーカーKoss、特許侵害でAppleを訴える 50

ストーリー by headless
特許 部門より
ヘッドフォンメーカーのKossは22日、同社の特許5件をAppleのAirpodsやBeatsワイヤレスヘッドフォンなどが侵害しているとして、テキサス西部地区連邦地裁に提訴した(9to5Macの記事Patently Appleの記事訴状)。

34ページ中7ページ以上をKossの社史が占めるユニークな訴状では、Kossが創業5年で世界初のHi-Fiステレオヘッドフォンを開発し、パーソナルオーディオやプロフェッショナルオーディオでの地位を獲得していく50年間の歴史が記されている。さらに2000年代初頭からのワイヤレスヘッドフォン開発史が5ページ半にわたって続き、Appleのワイヤレスヘッドフォン参入が遅いことを強調する。

Appleに侵害されたとKossが主張する特許はUS Patent 10,206,02510,298,45110,469,93410,491,98210,506,325の5件で、いずれもワイヤレスデバイスを含むシステムに関連するものだ。5件の特許は2018年~2019年出願で2019年に登録された新しいものばかりだが、Kossではそれ以前から5件中4件の親特許(9,729,959)の侵害をAppleに伝えていたという。しかし、AppleがKossのライセンスを取得することはなかったとのこと。

Kossが各特許を侵害されたと主張するApple製品は以下の通り。
特許 特許を侵害する製品
'025特許 AirPods、Beatsワイヤレスヘッドフォン
'451特許 HomePod、Apple Watch
'934特許 AirPods、Beatsワイヤレスヘッドフォン
'982特許 AirPods
'325特許 AirPods
具体的な侵害内容については証拠として提出された文書に含まれており、詳細は不明だ。

Kossから本件に関する発表はないが、同社の知的財産を侵害する複数の企業に対する訴訟の提起を23日付のプレスリリースで明らかにしている。

(22:52更新: Kossが各特許を侵害されたと主張するApple製品のリストを追加。ヘッドフォン以外の製品も含まれていたので数か所修正)
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • うちにあるSonyのBluetooth DRC-BT30ヘッドフォンは2009年発売なんだが・・・。

    • 別コメント [srad.jp]にも書かれていますが、親特許にはさらに親があって、'959特許の先祖は2008年に仮出願されています。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      2016年というのはどこに記載の数字でしょうか…?
      ストーリーと、9to5Macの記事、 Patently Appleの記事、 訴状、Kossのプレスリリースには2016という数字は出てこないようですが。

      • by Anonymous Coward

        本文の

        Kossではそれ以前から5件中4件の親特許(9,729,959)の侵害をAppleに伝えていたという

        が指してる特許の提出された年が2016っぽいっすよ

    • by Anonymous Coward

      うちにあるSonyのBluetooth DRC-BT30ヘッドフォンは2009年発売なんだが・・・。

      https://www.sony.jp/headphone/products/DRC-BT30P/spec.html [www.sony.jp]
      対応コーデック:SBC

      捨てようよそんなゴミ

      • うちにも同じぐらいの古さのソニーエリクソンHBH-DS970があるけど、邪魔にもならない大きさなので使わなくてもとってある。もっと古い片耳だけのやつもどこかにあるはず。この手の小物って古くなったら捨てちゃいます?
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        機能的には過去の遺物ですけど、音質も音声用に使う分には問題ないですし、リチウムイオン電池が奇跡的にヘタらず保ってくれています。
        何より、手持ちのBTデバイスの中では唯一会社のオンボロPCともちゃんと連動してくれるので捨てられないんですよ。AirPodsもHarman Kardonのスピーカーもなぜかうまくつながらないので。

        • by Anonymous Coward

          体感で申し訳ないが、周りに大量のBT機器があるときに、SBCのみ対応のものはペアリングしやすい気がする
          # まぁSBCっていうよりも、BTのバージョンのせいだと思うが

          • SBCのみ対応のBT機器はバージョンが2.0の場合があり、その際の認証はPINモードで行われます。
            AAC/aptXとかに対応したものは、BT2.1以降が大半なので、認証シーケンスが複雑になった
            SSP(Secure Simple Pairing)モードで行われます。

            BT2.0の機器を、BT2.1以降の機器とペアリングする場合、
            SSPモードのJust worksという認証なしの方式が用いられますので、
            大抵すんなりペアリングされます。

            BT関連の開発をする場合、様々なBTバージョンの機器を用意してテストします。
            SONY DRC-BT30は今でもテストで使用する機会があります。
            この理由はHFP,HSP,A2DP,AVRCPと音声系の基本的なプロファイル

  • by Anonymous Coward on 2020年07月26日 15時46分 (#3858816)

    素人がアブストをサラッと読んだだけだけど、
      1,3,4,5番目(10,206,025、10,469,934、10,491,982、10,506,325)はオーディオ出力側にアダプタを挿す前提だから、Bluetoothだけを使うヘッドホン自体は対象外だと思う。
    2番目(10,298,451)はネットワークがない環境での自動設定に関してだから微妙だけど、接続情報を「リモートサーバーがホストしてるウェブサイトにパソコン側で入力」って書いちゃってるから、これも普通のヘッドホンには関係ないと思う。

    AirpodsかBeatsのにBluetooth以外の接続方法もあるならわからないけど、そうじゃないならいちゃもん付けられただけに見えるけど、どうだろう?

    • by headless (41064) on 2020年07月26日 23時12分 (#3859014)
      '451特許を侵害する製品はHomePodとApple Watchでした。表を追加しましたのでご確認ください。

      そのほかの特許に関しては、アダプターは外付けに限らず内蔵されている場合もあるとの記載がみられます。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      US10,206,025 だけちらっと見た感じですが、オーディオ出力側のアダプタのようなものはないです。イヤフォン側にマイクがあるので、AirPod Pro 以降が対象で、ちゃんと見ないとわからない (i.e. Apple のエンジニアでないと答えられない) レベルかと。争点になりそうなのは activation of a user-control of the headphone assembly に相当するものがあるのかどうか、かなぁ。
      • by headless (41064) on 2020年07月26日 23時23分 (#3859022)
        '025特許・'934特許・'982特許・'325特許のいずれにもアダプター(wireless network adapter 22)が含まれます。これはデータソース(プレイヤー)に接続するものですが、データソース側に内蔵されている場合もあります。
        親コメント
    • by Anonymous Coward

      同じく素人だけど、特許5件とも随分と抽象的な内容に感じるんだよね…

      The system of claim って特許の請求範囲のことだと思うんだけど、この内容が
      ・IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth、Zigbeeでアドホックに接続する
      ・MP3、FLACのファイルを再生する
      ・電波状況によって信号強度、データ通信レート変える
      ・ノイズキャンセリング機能を備える
      ・etc
      なんか、技術としては聞いたことあるものばかりが、
      大量に列挙されてて、新規性、独自性がさっぱりわからんわ。

      挙句の果て、Apple Inc、iPodとか他社の商標が書かれているのも、そのどうなんだ…?

      特許5件から参照されていたんで目に付いた
      Canonの無線アドホッ [uspto.gov]

      • by Anonymous Coward

        論文と違って特許は抽象的に書くものだよ。
        具体的に書くということは、それだけ権利化の範囲を限定してしまうことになる。
        かといって、抽象的に書きすぎると審査に通らないので、バランスが大事。

        • by Anonymous Coward

          わかればでいいんですが、
          違う特許なのに同じ文章が使い回されてるの普通なんでしょうか?
          あと同じ特許内で同じ文章が何回も現れるのも。

          • by donadona (37711) on 2020年07月27日 13時23分 (#3859247)

            違う特許でも同じ文章を使いまわしますね。
            ある製品に関して複数の特許を出願する場合とか、ある基本発明を別の観点から出願する場合とか。
            同じ特許内で同じ文章が何回も現れるというのも、まああります。特に、実施例において効果を説明する文章。
            Aという構成にすることにより、1.の効果が得られる。
            また、A+Bという構成にすることで、さらに1.の効果が得られる。
            さらにA+B+Cという構成(ry
            と書くことがあるんですが、その場合「1.の効果が得られる」は何度も何度もマジ何度も出てきます。

            親コメント
        • by Anonymous Coward

          なるほどですね。
          調べてみると、日本の特許関連の資料ですが、こちら [japio.or.jp]によると、
          特許文書の品質には「技術文書特性」と「権利文書特性」というのがあって、
          技術文書特性は論文を書くような具体性、論理性が必要で、
          権利文書特性は発明範囲の広範性、ライバル牽制性とかを示すことが重要なので
          適度な抽象性が必要ってことなんですね。
          とても参考になりました。

          • by Anonymous Coward

            クレームはそのように広くとるけど、
            同業者が特許原稿だけで再現できる必要があるので、
            実施例とかは細かく書く必要がある。

      • by Anonymous Coward

        親特許と言われている(9,729,959)みてもそんな感じですね。
        Fig.10がいわゆるTWS(plusつかないやつ)っぽい通信のイメージにみえるけど、本来の通信とは別のadhoc通信ネットワークで受信する。
        みたいな事しか書いていなくて、うちの会社なら出願審査で蹴られそうですな・・・
        特許って、課題を解決可能な技術の実施例を書かなくても通るんですかね。

        # adhoc通信ネットワークで頭脳に直接音楽を送り込む。ってUS特許を今の内に出しておくと、そのうちappleからお小遣いもらえるかな(笑)

        • by Anonymous Coward

          USの場合、通っても後でひっくり返されるからな
          日本は審査である程度はじいちゃうけど

          • by Anonymous Coward

            USの場合、通っても後でひっくり返されるからな

            米国では 先発明主義 [wikipedia.org]の名残で、新規性がない発明でも特許が付与される場合がある。
            (出願日より発明日が優先されるため)

            特許が付与された後も、付与後レビュー、当事者レビュー、査定系再審査などの制度で、
            特許の有効性について争い、取り消したりすることができる。
            (発明日が後発であっても、ひっくり返す事ができる)

            この様な理解であってるでしょうか??

            特許は先願主義 [wikipedia.org]が当たり前だと思っていたのですが、
            米国は事情が異なるとは知りませんでした。

            余談なんですけど、特許への異議申し立て費用が米国は凄まじいんですね。
            日本 [jpo.go.jp]と比べて桁が2つ違うとは思いませんでした。

            [日本]
            特許異議の申立 16,500円+(請求項の数×2,400円)
            [米国]
            付与後レビュー 3万ドル   (約315万円)

  • by Anonymous Coward on 2020年07月26日 16時45分 (#3858840)

    それとも侵害されてることにしか働かないのか?

    • by Anonymous Coward

      日本の会社が特許持ってる製品(部品)でも、契約切った後に中国の会社にパクった部品作らせちゃう会社だからなあ。
      自社の特許にはうるさくても他社(他者)の特許には無頓着なのかも。

      • by Anonymous Coward

        Appleは昔から他者の特許は侵害しまくりですよ
        今回もあーAppleならさもありなんと

        • by Anonymous Coward

          「この辺りをちょっと変えておけば別特許でOK」みたいなのが結構まかり通るから、別にAppleに限った話ではない。
          ただAppleは結構ギリギリを攻めてきている感じはする。

          • by Anonymous Coward

            ギリギリというよりも完全特許無視して後から和解ばかりですよ

            • by Anonymous Coward

              和解するならまだ良いじゃん
              日本の大手だと、小さいところが相手だと裁判の結果出る前に潰したりしてたし

              • by Anonymous Coward

                具体例書いてみ?

              • by Anonymous Coward

                Appleのタチが悪いのは、「裁判で負けても払わない」って奴だけどな。

              • by Anonymous Coward

                > 具体例書いてみ?
                 
                俺たち御用達の衣料品店とかでは。

    • by Anonymous Coward

      Qualcommとやりあって和解金支払ったのは記憶に新しいところ。

    • by Anonymous Coward

      いまのハイテク製品なんて、特許を侵害していないか調べること自体もはや不可能に近い
      特許保有してるとされる会社が接触・警告・訴訟をおこしてから対応を考えるとか普通

      • by Anonymous Coward

        >いまのハイテク製品なんて、特許を侵害していないか調べること自体もはや不可能に近い
        いまのハイテク製品で既存の先行商品があれば特許があるのが当たり前でしょう。
        それがわからないというなら素人かと言われても仕方ないし、わかっててやってるならごろつき。

    • by Anonymous Coward

      Elanの特許侵害していた時の対応とか見ると、モラルでなく利害でのみ考える法務部なのは確かだろう。

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