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デジタル音楽業界の新たなボスたちは以前のボスより酷い 61
ストーリー by reo
show-me-the-money 部門より
show-me-the-money 部門より
taraiok 曰く、
一昔前の音楽業界は六大レーベルと呼ばれる企業に支配されていたが、いまはより強力なデジタルレーベルであるアップル、アマゾン、Facebook および Google の寄与なくミュージシャンの音楽性を追求するのはほとんど不可能であると、伝統的ロックバンドのギタリストである David Lowery が氏のブログで述べている (Trichordist の記事、本家 /. 記事より) 。
ブログ記事は SF ミュージック・テクノロジー・サミットで語ったメモをもとに書き起こされたもの。この新しい上司であるデジタルレーベルらは、ファイルのダウンロードサービス、音楽のストリーミング、オンライン音楽ストアなどさまざまなサービスを生み出したものの、古い上司と比べてミュージシャン本人にもたらしてくれる利益はわずかだ、としている。しかも、新しい上司はアーティストの曲という他人の財産を使って、海賊版などの不正利用を訴えている。現在のデジタルミュージック技術に関する議論は、RIAA (アメリカレコード協会) と海賊版の議論に終始しており、アーティスト本人や関係者の 99 % は蚊帳の外である。
新しい上司はインターネット時代を迎えるにあたり、ミュージシャンに利益をもたらすと約束したが、その約束はいまだに守られていない。新しい上司は自分たちの利益のためだけに海賊版問題を語る以前に、現在起きている問題をアーティスト本人を交えて議論をきちんとする必要があるだろう。
もっとダイレクトに出来ればいいんだけど (スコア:3)
ミュージシャンから直接欲しい人へ、中間業者が入ることなく渡っていけばいい
という感じなんでしょうけど、やっぱりそれを行うにはまだまだ敷居が高い。
宣伝やネット上の場所を用意するとなるとなかなか大変だし。
Re:もっとダイレクトに出来ればいいんだけど (スコア:4, すばらしい洞察)
実はコンテンツの価値を支えてるのは中間業者による流通機構そのもので、
その中抜きが無くなると、その分はクリエイターのものになるのではなくただ単に消滅するだけなのさ
壁があるから価値が生まれる
Re:もっとダイレクトに出来ればいいんだけど (スコア:3)
特に音楽みたいな無形のコンテンツはそうかもしれませんね。もともと音楽家は
王侯貴族の庇護を受けて生活したり、オペラなどの作曲で日銭を稼ぐ形であったものが
レコードの登場とともに資本主義自由経済にフィッティングする形で、レーベルが音楽そのもの
に金銭的な価値を与え、音楽家の主要な収入源になったという見方もできるので。
レーベルの力が衰えると、音楽に与えられた金銭的な価値も揺らいでしまうというのは
音楽がたどってきた過去からすると、むしろ当然なのかも。
Re: (スコア:0)
それで消えるものは消えて結構。
Re:もっとダイレクトに出来ればいいんだけど (スコア:2, すばらしい洞察)
トップ10のみ生き残る(飯が食える)ような市場は衰退します。
アーティストたちだって売れていない時期は当然ある。
それら裾野(底辺のアーティスト)もひっくるめて業界の底力になっているわけで、
アーティストたちが飯が食える業界を生み出しているわけで、最終結果の美味しい
ところだけで生き残ろう取ろうとするのは、失敗の始まりです。
Re: (スコア:0)
衰退したところでどうでも良いんですよ。
多くの人にとって、自分の周辺以外のことはどうでも良いのです。
多くの代替品があるのですから。
直接の利害関係者か、その分野に愛のある人以外には「市場が~」という言説は届きません。
その前提でスタートする必要があると思いますよ。
Re: (スコア:0)
市場が無くなればその代替品も無くなることに気がつかないんだろうか。
Re:もっとダイレクトに出来ればいいんだけど (スコア:1)
代替品というのが「娯楽」という範囲に広がっていることに気がつかないんだろうか。
また、現に職業の範囲外でも音楽が存在している事実に目を背けるのだろうか。
# 問題意識を共有できていると言う幻想は捨てましょう
Re: (スコア:0)
職業音楽なしの世界でアマチュア音楽だけが成り立つという幻想。
Re: (スコア:0)
「実はソーシャルゲームの価値を支えているのはコンプガチャなどの以下略」
うん、より一層「消えていただいて結構」という気分になる
Re: (スコア:0)
ここでいう「中抜き」とは...(ry
Re: (スコア:0)
実は建設業の価値を支えているのは建設業者による談合そのもので以下略
気持ち悪いくらい洗脳されてるな
Re:もっとダイレクトに出来ればいいんだけど (スコア:2, 興味深い)
世界初のmp3ファイルのネット販売をした平沢進/ケイオスユニオンの事ですか?
今は自前サイトでのCD/DVD自体のネット通販が主力で、本当に世界中から注文が来るのが全部ミュージシャンにわかるという素晴らしいシステムになってます。
時々海外からの大人買いが有ったりして楽しそうです。
昔の曲のアレンジ違い等のアルバムに入ってない曲のデータでの販売もやってましたし、その方法を真似て高橋かしこが電子本を自前サイトのみで販売してます。
(暗号化ZIPの暗号を入金があった人にメールで送る、という極めて原始的な方法ですが、実際それで十分なんです。)
自前サイトのネット通販なんて規模が小さければ大して敷居の高いものではないですし、本当に数が少なければメールのやり取りで済ませて、サイト自体に通販機能持たせる必要もなかったりします。
文句言うなら自分で動けよ、と思います。 そこにすでに道はあるのだから。
Re:もっとダイレクトに出来ればいいんだけど (スコア:2, すばらしい洞察)
平沢進さんは、
1、広くは知られてないが、アルバムが出れば必ず買うような熱心なファンが一定数ある。
2、シンセサイザーの打ち込み+自分でヴォーカルとギターを演奏するので、自宅で一人で録音作業が出来る。
という点で、自力でのネット販売に向いているミュージシャンだと思います。
これから売り出そうとする人は1の点で、アコースティックな楽器を使うミュージシャンや、多人数のバンドだと2の点で
以前のボスに頼らざるを得ないのでしょうね。
Re:もっとダイレクトに出来ればいいんだけど (スコア:1)
これから売り出す人については、今はメジャーレーベル所属したからって、まともにプロモーションかけてくれるわけではないので、シーケンサーを使わないバンド/ソロでも話は実は同じです。
むしろyoutubeやニコニコ動画で自由に作品売り込める点については、メジャーじゃない方が有利とも言えます。
2.については某ロックバンドがメジャーをクビになってインディーズになって続けてるバンドが、レコーディング費用が1/4になったとmcで言ってました。
もちろん音のクオリティは普通の人には変わってないように聞こえます。 プロのエンジニアが聞くとあれこれ有るんでしょうが、そのあれこれって大抵は作品そのものの良し悪しと関係無かったりします。
費用の違いは何かと言えば、レコード会社のスタジオ使わなきゃいけないか、下北沢の安いスタジオでOKなのか、の様です。
生バンドだから、新人だから、というのは今ではなんとなく人の敷いたレールの上を進んで自分では何もしない言い訳にしかならないですね。
あと、平沢も本番の録音作業自体は一人では出来ません。 レコーディングエンジニアと必ず一緒です。
スタジオも自宅スタジオ使ってますが、ボーカルとギターはわざわざボーカルブース作ってまでやっているので、
ギターとボーカルだけはレコーディングスタジオ借りた方が安いんじゃないかと思われます。
結果だけ見ると特殊ですが、個々の工程は普通の人達とそんなに変わらなかったりします。
Re: (スコア:0)
ボカロPは比較的この条件に合いそうな気がするのですが既存の枠組みから外れた動きはあまり無いように見えますね。
(強いてあげるならイベントでのCD頒布ですが、流通量が限られてますし。。。)
Re: (スコア:0)
全然違う。
× アルバムが出れば必ず買うような熱心なファンが一定数ある
○ ネットで無料で観られるのならば観るようなファンが一定数ある
Re: (スコア:0)
中間搾取とは言いつつサービスを受けていればそりゃそのサービスに応じた金はとられるわな。
そもそも音楽でたった一人で作れるパターンの方が少ない訳で。
十分に出来ると思うのなら、ミュージシャン自身が自分の金でサービスを担保すれば有利に働くよ。
昔から名の知れたミュージシャンがレーベルを起こすってのは、そういう側面が大きかったはず。
ただまあ、今のトップは前のトップと比べれば、ミュージシャン側を見てくれないってのは、確かにそう見える。
iTS初期の値段のお仕着せなんてのはそういう事例の最たる例だった。
交代か? (スコア:3, 興味深い)
ボスが交代したんじゃなくてボス(レコード会社)が新しいボス(アップル、amazonなど)の傘下に入ったということでしょう。
中間業者が増えたようなもんだからそりゃミュージシャンの取り分は減るでしょうね。
Re: (スコア:0)
前のボスがヘマをしたのが大きかったと思う。
今のボスになって収入が減ったというのは的外れ
不正ダウンロードが流行って収入が大幅に減っていたのに、前のボスは有効な手を何もうてなかったからね。
Re:交代か? (スコア:4, すばらしい洞察)
そもそも収入の大幅な減少を不正ダウンロードに責任転嫁したことが前のボスのヘマだろ
Re: (スコア:0)
>中間業者が増えたようなもん
新しいボスってレコード会社の役割というよりも小売業の役割の方に近いはずだけど、
どうしてこういう論調になったんだろう??
Re:交代か? (スコア:1)
ボスというのは、商品の価格とその分配を決定する人(組織)ではないかと。
利益の分配を決めるのがレコード会社でも、それ以前の販売価格を決められてしまうわけですから。
伝統的ロックバンドのギタリスト (スコア:3, おもしろおかしい)
そうか、もはやロックは伝統の域に達したか
は? (スコア:2)
しかも、新しい上司はアーティストの曲という他人の財産を使って、海賊版などの不正利用を訴えている。現在のデジタルミュージック技術に関する議論は、RIAA (アメリカレコード協会) と海賊版の議論に終始しており、アーティスト本人や関係者の 99 % は蚊帳の外である。
どう見てもJASRACです。
本当にありがとうございました。
Re:は? (スコア:2)
>JASRAC
そもそもそこらの話から離れるために、蚊帳の外においてもらうために使うものじゃないの?
Re:は? (スコア:1)
まんまそう思ってしまってワロタ。
Re: (スコア:0)
日本ではボスの交代すらしていないね。
翻訳おかしくない? (スコア:1)
原文の相当する文章:
taraiok氏のタレコミ:
reo氏の修正後:
"without enriching ..." → "...を豊かにすることなく" → "...の寄与なく"
いや、「...の寄与なく」じゃあ意味が逆じゃないですか?
taraiok氏の訳文は合ってるのに。
"Apple, Amazon, Facebook and Google"は恩恵を受けるほうなんですから。
# 「寄与」もちょっと違う気がする。
Re:翻訳おかしくない? (スコア:1)
「寄与」では、アップル以下略が貢献してあげないと音楽性を追求できない、になってしまい、
全く文意が逆ですねえ。
おそらく読んだ人たちは文脈見て正しく読んでますが。
Re:翻訳おかしくない? (スコア:1)
そして、without を「寄与なく」と。
でも、enrich は他動詞なのでアップル以下は目的語のはずですね。
Re: (スコア:0)
タレコミそのまま使えば良いのに。
なんでいつも、他人名義の文章に自分の考えをねじ込んでくるような改変加えるんだろう。この人。
Re: (スコア:0)
音楽でも騒音でも世界中の人に一瞬で届けるシステムを構築したんだから、
その対価を得るのは当たり前のような気がするんですが、
このギタリストの人は何を怒ってるのかな。
音楽性とは? (スコア:0)
一昔前の音楽業界は六大レーベルと呼ばれる企業に支配されていたが、いまはより強力なデジタルレーベルであるアップル、アマゾン、Facebook および Google の寄与なくミュージシャンの音楽性を追求するのはほとんど不可能であると、伝統的ロックバンドのギタリストである David Lowery が氏のブログで述べている
この文章における「音楽性」とは一体何なのか説明しなさい。 (配点10点)
参考: 音楽性の違い - アンサイクロペディア(笑)
http://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E6%80%A7%E3%81%AE%... [uncyclopedia.info]
Re: (スコア:0)
「音楽性」の意味は分からないが
「音楽性を追求する」≒「音楽で飯を食っていく」だとは思う。
Re:音楽性とは? (スコア:1)
音楽の質を求める、でいいんじゃないですか?
売れる音楽を作ることだけが目的なら、それはアップル以下略の戦略と全く合致するわけで何の問題もありません。
Re: (スコア:0)
デジタルだとサンプリングレートより高音質にできないってことか?
Re:音楽性とは? (スコア:1)
あなた(音楽家)が音楽性と思うものが音楽性です。ただし他人の同意を得られるとは限りません。
犬が去って豚が来た (スコア:0)
ってか
どうすりゃ満足するんだ (スコア:0)
amazonもappleも音楽のダウンロード販売はDRMフリーでやってるんだが。
新たなボス達はアーティストに金だけ払ってタダで配りでもしないと許してもらえない世の中になったんでしょうか。
Re: (スコア:0)
(中間搾取業者じゃなくて)ミュージシャンが金儲けして何が悪いんですか
Re:ミュージシャンの音楽性を追求? (スコア:1)
いや誰も悪いって言ってない気がするんだけど…
// 金が欲しけりゃいいもん作りなっ これじゃ俺の取り分しかないぜっ
// って風潮をどうにかしたいってことなのかなぁとか思ったり思わなかったり(:>^
Re:ミュージシャンの音楽性を追求? (スコア:1)
時代が変わってるんだから、従来の立位置のままで同じお金を貰って当然とか言うなよ。
なんて思ったり思わなかったり。
#とりあえずあのZUNさんはちゃんとビールも飲んでるし結婚もしたよなぁ、とか書いてみる。
Re: (スコア:0)
純粋に音楽のみで一稼ぎしたいという欲求であればなんら問題はない。
Re: (スコア:0)
けれど、実際のユーザーは「ただなら聞くよ」って世代になってしまっていますが。
Re:ミュージシャンの音楽性を追求? (スコア:1)
そもそも、多くの音楽家が楽曲売るだけで生活できる時代って、どれくらいあったのだろう?
Re:ミュージシャンの音楽性を追求? (スコア:1)
Re:ミュージシャンの音楽性を追求? (スコア:1)
生演奏プラスCD(CD-R)手売りというのも。大バッハJSBの時代は大道芸人みたいにテラ銭をかき集めることはできたが手売りで入手した録音を聴き手が再生する方法は耳コピーによる自演あるいは複写楽譜・出版楽譜の再演でしかできなかったから受け身で聴く選択肢が増えたという点もある。
王侯貴族みたいな権力者や富裕層は自演しないで済むんだったんでしょうけど。
大衆化の途中段階と産業 (スコア:2)
音楽が生演奏しかなかった時には、音楽の生産者も消費者も、ローカルに音楽を交していたわけで、産業と言えるほどのお金は動いていなかった。
ラジオやレコードが発明されて、消費側が大衆化され、音楽を聴く機会が格段に増える一方、生産者側は、ラジオ・テレビの放送やレコード・CDの作成など、音楽を作る機会は限定されていた。なので、そこに産業といえるほどのお金を動かせるシステムを築けた。つまり、供給が少なく、需要が多ければ、価格は上がる。
しかし、ITにより、音楽を生産する機会も大衆化されてしまったので、価格は暴落。初音ミクもそうだし、自宅スタジオでプロ裸足の演奏を撮影して youtube で配っているシロウトも多数。はたして音楽は産業として生き残れるか。
同じようなのが、写真屋。昔は写真は貴族のおもちゃで、撮るのも現像するのも自分。それが、写真機の大衆化で、多くの人が撮るようになったが、現像は写真屋さんへ。今から思えば、高い現像代だった。しかし、デジカメ+プリンタの普及で、現像(印刷)も自分でできるようになって、写真屋さん壊滅。一部、写真館やカメラマンのように、高度な設営技術で商売できている人もいるが、少数派。
Re: (スコア:0)
音楽に限らず、コンテンツなんてものはすでに金銭的価値など無いものになりつつありますからなぁ。
(もしくは、金銭的価値を求めることは悪であるというもの)
共有財産として無償で提供できる人でなければコンテンツを生み出すことは難しいでしょう。
まぁ、そもそもなんで現代の音楽は商業化してしまったのか、というところまで立ち戻る必要はあるのかも。