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APSL 2.0はフリーソフトウェア・ライセンス 44

ストーリー by yourCat
やっと辿り着いた結論 部門より

limbo曰く、"AppleApple Public Source Licence (APSL) の2.0を発表した (テキスト版1.2との差分のPDF版)。注目すべきはAPSLがこのバージョンからFree Software Foundation (FSF) お墨付きのフリーソフトウェア・ライセンスになったことだ。
主な変更点は以下の通り。

  • ソースの配布は「外向けに設置」された場合だけに要求される。個人や企業が私的に「内部」利用するのは許可される
  • 常に誰にでもではなく、バイナリを受け取った相手にのみソースコードを配布するというオプションあり
  • シンプルでわかりやすく、釣り合いのとれた言葉遣いのライセンスになった

リチャード・ストールマン氏からの多大な貢献があったことへの謝辞もある。"

"具体的な変更については以下のように説明されている。

Apple Public License 2.0の主な変更点:
  1. ソースコードをリリースするためのライセンシーは「外向けに設置」された場合のみ必要となる (新セクション1.4、セクション2.1と2.2)。「外向けに設置」とは、外部に向けてAPSLでライセンスされたコードを配布することや、APSLのコードを電子的なコミュニケーション手段で第三者に向けてサービス提供のために使用すること (コンテンツ配信など) を含む。
    これは、個人や企業のどちらも、内部で修正を加えたものをそのまま非公開にできることを意味する。以前は、内向けに設置された修正版であっても、個人利用か内部の研究開発用を除いて、全て公開されなければならなかった。そのため、旧来の「設置」や「個人利用」の定義 (旧セクション1.4と1.8) は削除されている。
  2. セクション2.1と2.2に用語が追加され、ライセンスを取得した者が外向けにも内向けにも、また商用にも非商用目的にもCovered Codeを利用、配布することができると明記された。これは重要な変更ではないが、商用利用の許可 (以前から許可されている) が過去にライセンスを受けた者にとって必ずしも明確ではなかった。
  3. ソースコードをそのコードのユーザーにのみ配布するか、あるいは (以前と同様) 一般に公開するかを選択することができる (セクション2.2c)。
  4. ライセンスの権利付与の条項 (セクション3) がシンプルかつより釣り合いのとれたものになった。
  5. 特許問題に関する契約終了条項 (セクション12.1c) が縮小され、このライセンス取得者がAppleの特許の侵害の行動を開始した場合のみライセンスが終了するようになった。Appleがライセンス取得者を告訴して、その相手が訴え返す場合には終了しない。

ざっと訳したのでコメントで校正を求む。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by kyousum (11338) on 2003年08月07日 19時10分 (#374409) 日記
    校正してみました。原文を参照しながらの方が読みやすい人もいる(少なくとも再校正はしやすい)でしょうから、原文付きで返信します。

    1. Licensees will only be required to release source code of Modifications they "Externally Deploy" (new Section 1.4, and Sections 2.1, 2.2). "External Deployment" is defined to cover the external distribution of APSL'ed code or use of APSL'ed code to provide a service (including content delivery) to a third party through electronic communication with that party.
    What this means is that internal modifications can now be kept private by both individuals and corporations. Previously all internally deployed modifications, except those of an individual for his/her own private use or those for internal R&D, had to be disclosed. Consequently, the old definitions of "Deploy" and "Personal Use" (Sections (old) 1.4 and 1.8) have been deleted.

    ライセンスを受けた者は修正のソースコードを「外向けに設置」した場合にだけそれを公開する必要がある。(新セクション1.4、セクション2.1と2.2)。「外向けに設置」とは、外部に向けてAPSLでライセンスされたコードを配布することや、APSLのコードを電子的なコミュニケーション手段で第三者に向けてサービス提供のために使用すること (コンテンツ配信など) を含む。
    これは、個人や企業のどちらも、内部的な修正をそのまま非公開にできることを意味する。以前は、内向けに設置された修正版であっても、個人利用か内部の研究開発用を除いて、全て公開されなければならなかった。これに伴って、旧来の「設置」や「個人利用」の定義 (旧セクション1.4と1.8) は削除されている。

    2. Language has been added to Sections 2.1 and 2.2 to clarify that licensees may use and distribute Covered Code internally and externally, and for commercial or non-commercial purposes. This is not a substantive change, but the fact that commercial use is permitted (and always has been) was apparently not clear to some licensees in the past.

    セクション2.1と2.2に加筆が加えられて、ライセンスを取得した者が外向けにも内向けにも、また商用にも非商用目的にもこのライセンスが適用されるコードを利用、配布することができると明記された。これは重要な変更ではないが、商用利用が許されていること (いつも許可されていたこと)は過去にライセンスを受けた者の一部にとっては明確ではなかったようだ。

    3. Licensees will now have the choice of providing source code to either just the users of the code or (as before) to the general public (Section 2.2(c)).

    ライセンシーはソースコードをそのコードのユーザーにのみ配布するか、あるいは (以前と同様) 一般に公開するかを選択することができる (セクション2.2c)。

    4. The Licensee's grant of rights clause (Section 3) has been simplified and made more symmetric.

    ライセンシーが付与する権利の条項 (セクション3) がシンプルかつより釣り合いのとれたものになった。

    5. The Termination clause relating to patent suits (Section 12.1(c)) has been narrowed such that the license will terminate only if a licensee _initiates_ an action for patent infringement against Apple. It will not terminate in cases where Apple first sues the licensee and they file a countersuit.

    特許問題に関する契約終了条項 (セクション12.1c) が、ライセンシーがAppleに対して特許侵害訴訟を開始した場合のみライセンスが終了するように、適用範囲が縮小された。Appleが先にライセンシーを提訴して、そのライセンシーが反訴する場合には終了しない。
    --
    # For man might be free./人は自由になれるかもしれないから。
    • by YOUPohwa (17275) on 2003年08月07日 23時24分 (#374598) ホームページ 日記
      ざっとしか見ていないので見当はずれの指摘があったらごめんなさい。重箱の隅をつついているだけの指摘もあると思いますがその辺はご容赦を。

      原:電子的なコミュニケーション手段で第三者に向けてサービス提供のために使用すること
      修:電子的なコミュニケーション手段によって第三者へのサービス提供のために使用すること
      注:「使用すること」の係り受けを明確化。

      原:これは、個人や企業のどちらも、内部的な修正をそのまま非公開にできることを意味する。
      修:これにより、個人であっても企業であっても、内部的な修正を非公開にしておけるようになった。
      注:「now」の意味を補完。

      原:以前は、内向けに設置された修正版であっても、個人利用か内部の研究開発用を除いて、全て公開されなければならなかった。
      修:以前は、個人による私的利用と研究目的の内向け利用を除き、内向けに設置されたものであっても修正版の公開義務があった。
      注:態を入れ替えて係り受け部分を近めに配置。「研究目的の・・・」は「閉じた(環境での)研究開発目的(の修正)」という意味だけれどこれで等価になるはず。

      # personalを私的としてしまうのは表現の統一上まずいかも。
      # deployed modifications が修正版なのか修正部分なのか不明。

      原:加筆が加えられて
      修:条項が加筆されれて
      注:「加」が二重。

      原:商用利用が許されていること (いつも許可されていたこと)は過去にライセンスを受けた者の一部にとっては明確ではなかったようだ。
      修:商用利用が許されているかどうか判断に迷う利用者もいただろう(以前のライセンスからずっと許されていることだが)。
      注:not clear =はっきりしない=断定できない

      原:シンプルかつより釣り合いのとれた
      修:よりシンプルで釣り合いのとれた
      注:「(以前よりも)シンプルにされ、釣り合いが増した」なのでこれでも等価なはず。

      原:ライセンシーがAppleに対して特許侵害訴訟を開始した場合
      修:ライセンシーの*側から*Appleに対して特許侵害訴訟を*起こした*場合
      注:係り受けとして「起こす」

      ライセンシー、ライセンスを受けた者、ライセンスを取得した者の表記ゆれがあります。

      # ID取ってみた。
      --
      yp
      親コメント
    • 自分で直しておかないでなんですが、「設置」と言う日本語は変な気がしますね。

      といっても、「配布」ではウェブサービスへの使用を含んだ趣旨が反映されないし、「使用」というのも違う気がするし…

      --
      # For man might be free./人は自由になれるかもしれないから。
      親コメント
  • 無駄なお願い (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2003年08月07日 18時34分 (#374358)
    お願いアップル様。

    この際、MacOS X全体をAPSL2.0にして!
    ついでにHyperCardもMacOS Xネイティブにした上でAPSL2.0にして!
    AppleWorksもAPSL2.0にしてWheelMouseが使えるようにして?
    ClarisImpactやClarisMailもXネイティブにした上でAPSL2.0で公開して!
    CyberdogもJavaで書き直してAPSL2.0で公開して!

    それから、、、それから、、、。

    #余りに低次元でむちゃくちゃな要求なのでAC
    • by maruA2 (12520) on 2003年08月07日 21時24分 (#374517)
      >CyberdogもJavaで書き直してAPSL2.0で公開して!

      この辺が特にムチャクチャ。というかネタだよね?(W

      いっそブートROMもAPSLか何かでとお願いしてみる。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        Cyberdogはあのかわいい犬のアイコンや起動してからの絵を見ている犬の姿が大好きでした。

        べつにJavaで書き直さなくても、SafariとMailであれと似た環境は作れそうですね。勿論そんなことはAppleがすることではないでしょうが、、、。

        BootROMの件は実際LinuxPPC上のMOLで使ったりしていませんか?あれもAPSL2.0になると、Linux
        • べつにJavaで書き直さなくても、SafariとMailであれと似た環境は作れそうですね。勿論そんなことはAppleがすることではないでしょうが、、、。

          それは上っ面だけが Cyberdog に似ているけど、本質的には置換でも代替でもない全く異なるものですね。

          OpenDocありきの Cyberdog じゃーないの?

    • by pmon (17095) on 2003年08月07日 22時43分 (#374577)
      いっすね。CyberDog。 ついでにOpenDocもフカーツして欲しい。 元PB5300ユーザの願い。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      MacOS XはAPSL2.0でもそれが動くハードは
      Apple製Only。それならOKかな?

      それとも世のアレゲな熱意はあっという間にそれを
      AT互換機に移植してしまうのだろうか。
    • by Anonymous Coward
      ほんと、余りに低次元でむちゃくちゃな要求だな。
      • by Anonymous Coward
        元コメントのひとはきっと、
        商売の仕方を根本的に変えてしまって
        新しいやり方でメシくっていけるようになるまで、
        カスミでも食って生きているひとなんですよ。

        仙人じゃないのでAC

        #ハラ減ったなぁ・・・
        • by Anonymous Coward
          >商売の仕方を根本的に変えてしまって
          >新しいやり方でメシくっていけるようになるまで、
          >カスミでも食って生きているひとなんですよ。
          ってどういう意味?
          そもそも元コメントはどれで、どの部分がその評価に該当するのかさっぱり分かりません。

          #軽い冗談で書いたのに「このレスはなんだ?」と思わず頭を抱えたのでAC
      • by Anonymous Coward
        でも、HyperCardとCyberDogは、現時点で売り上げには貢献していないん
        だし、ぜひやってほしいです。イメージアップにもいいと思うんですけど。

        // HyperCard 3.0はどうなったんだぁぁぁぁあぁ

  • by mpls (8235) on 2003年08月07日 23時58分 (#374618) 日記
    NeXTのgccでObjective-Cやって、それを公開したりしてたから、
    そこそこ理解ある人だよね > Jobs
    --
    --- show mpls ldp neighbor
typodupeerror

ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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