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EU

EU一般裁判所、欧州委員会がアイルランド政府に命じたAppleへの追徴課税を無効と判断 4

ストーリー by headless
無効 部門より
EU一般裁判所は15日、欧州委員会がアイルランド政府に命じたAppleへの追徴課税を無効とした(プレスリリース: PDF判決文)。

本件はアイルランド税務当局が1991年と2007年、Appleのアイルランド子会社Apple Operations Europe(AOE)とApple Sales International(ASI)と事前税務裁定に合意し、2014年まで税制優遇措置を行っていたことに関するものだ。この措置について欧州委員会は2014年、特定の事業や特定製品の製造を優遇して競争を阻害する行為を禁じた欧州連合の機能に関する条約(TEFU)第107条違反すると判断し、2016年には最高130億ユーロの追徴課税を行うようアイルランド政府に命じている。Appleとアイルランド政府は追徴額を預託する一方で、異議申立を行っていた。

しかしEU一般裁判所では、欧州委員会がTEFU107条適用について適切な証拠を示していないと判断。また、欧州委員会ではAOE/ASIが扱うアイルランド外での収入も課税対象額として追徴課税額を計算しているが、AOE/ASIはアイルランドで設立された企業であるものの実体はアイルランドにはない。アイルランドの1997年租税統合法(TCA)25条でこのような企業はアイルランド国内での収入のみが課税対象と定められているため、EU一般裁判所では欧州委員会が課税対象額を正しく算定していないとも判断している。

この判決について欧州委員会上級副委員長のマルグレーテ・ベスタエアー氏は同日発表した声明の中で、Appleのアイルランド子会社が2011年に欧州域でおよそ160億ユーロの利益を記録しているのに対し、アイルランドでの課税対象額は5,000万ユーロ程度であったことを指摘。課税額の決定権は加盟国にあるものの、すべての企業は適正な税金を支払う必要があるなどとして、判決内容を詳しく検討してから次の対応を決めると述べている。
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