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専門というわけでもないので、間違いがありましたらご指摘くださいませ。
制作側からすると、新しいことを言っている点は特に見当たらないです。ハイビットPCMから直接エンコードするメリットはそこそこ知られていますしね。(MP3やAACといった周波数領域でビット数減らして記録する系コーデックで、周波数領域での値のビット数は時間領域の値のビット数とは無関係であるため、エンコード・デコード時は浮動小数点で計算されることが大半です。そうするとエンコーダ入力のビット数は大きくても問題ない。逆に下手に16bitにすると、元音とディザノイズの合計をエンコードする羽目になるという。ってAppleのPDFにも書いてありましたね。)
付属のAudio Unitについては、Sonnoxが出しているMP3の圧縮結果をモニタできる製品と同じ方向性です。「iTMSに提出した後に施されるのと同じエンコード」と「デコード」を一度に行い、デコード結果をその場で聴くことができます。従来は"エンコード時の音の変化を見越した調整"というやつが必要で、要するにエンジニアの勘と経験だったのですが、これを通すとエンコード後の音を聴きながら音をいじれるのでイメージ通りに仕上げるまでの試行錯誤を減らせてハッピー、という代物。
同じく付属のサンプルレート変換ですが、こちらは品質の良いサンプルレート変換ツールという位置づけですね。特に48kHz系と44kHz系のサンプルレート変換は重く、多くの製品は途中に入るフィルタの実装を手抜き(タップ数減らす→削っちゃいけないところも削る)して実用的な速度にしています。そのあたりを計算量削減より品質に振って設計したものと推測しています。
プリマスタリングの仕事の重要な部分として最終メディアを見つつのサウンド調整というのがあるわけですが、そこらへんをすっ飛ばして「(最終メディアを考慮しない)高品質マスターからの変換が正義」っていうMastered(略)の方向性は、個人的にはすこし乱暴かなー…という気はしています。まあ、実際問題として多くのケースでマスタからの自動変換でそこそこ通用するとも思いますので、単に作る側としてのバイアスから来る無益なこだわりである可能性もあるのですがw
この方式が広まったときの話ですが、最終メディアを考慮しないマスタから直接エンコードされたファイルを再生すると「物足りない」という感想になる人が多いかと思います。ポータブルデバイス全盛の昨今、ダイナミックレンジを圧縮したり少しの歪みには目をつぶったりするマスタリングが施されてリスナーの元に届くことが多く、リスナーの耳がそういうサウンドに慣れてしまっているのと、人間の耳は音量が大きいほど良く聞こえる特性がありますので(※上げすぎるとクリップして逆に印象が悪くなりますが、そのラインは意外に高いところにある)、圧縮や歪みの少ないサウンドの方がパっと聴きの印象は悪くなってしまうためです。
そこらへんのいわゆるラウドネス・ウォーの対策としてITU BS 1770といった規格が浸透して無理な音量稼ぎのないサウンドが広まれば、リスナーの耳の学習も解除されるとは思うのですが、それがいつになるのかはまだ予測が立ちませんねー。
長くてすんません。
「プリマスタリングの仕事の重要な部分として最終メディアを見つつのサウンド調整というのがあるわけですが、そこらへんをすっ飛ばし」た場合はMasterdには指定されません。Masterdの認定を受けるためには、サウンド調整が必須になります。
高品質マスターからの変換は従来から行われています。
理解がてんでダメですねー
> 「プリマスタリングの仕事の重要な部分として最終メディアを見つつのサウンド調整というのがあるわけですが、そこらへんをすっ飛ばし」た場合はMasterdには指定されません。Masterdの認定を受けるためには、サウンド調整が必須になります。
ネットの聞きかじりレベルの理解ですね。
プリの付くマスタリングはMasteredな成果物を作成しません。Masteredな成果物を作成するところの、プリの付かないマスタリングは大量複製(プレス)に納入できる成果物を作る工程ですので、サウンド調整は含みません。
> 高品質マスターからの変換は従来から行われています。
その通り。音を加工する場合はハイビットハイレートは効果的ですので。むしろ、どういう意図でのご指摘なのか理解しかねます。
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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常
いちおうマスタリングもやってるエンジニャーっす (スコア:5, 参考になる)
専門というわけでもないので、間違いがありましたらご指摘くださいませ。
制作側からすると、新しいことを言っている点は特に見当たらないです。ハイビットPCMから直接エンコードするメリットはそこそこ知られていますしね。
(MP3やAACといった周波数領域でビット数減らして記録する系コーデックで、周波数領域での値のビット数は時間領域の値のビット数とは無関係であるため、エンコード・デコード時は浮動小数点で計算されることが大半です。そうするとエンコーダ入力のビット数は大きくても問題ない。逆に下手に16bitにすると、元音とディザノイズの合計をエンコードする羽目になるという。ってAppleのPDFにも書いてありましたね。)
付属のAudio Unitについては、Sonnoxが出しているMP3の圧縮結果をモニタできる製品と同じ方向性です。「iTMSに提出した後に施されるのと同じエンコード」と「デコード」を一度に行い、デコード結果をその場で聴くことができます。従来は"エンコード時の音の変化を見越した調整"というやつが必要で、要するにエンジニアの勘と経験だったのですが、これを通すとエンコード後の音を聴きながら音をいじれるのでイメージ通りに仕上げるまでの試行錯誤を減らせてハッピー、という代物。
同じく付属のサンプルレート変換ですが、こちらは品質の良いサンプルレート変換ツールという位置づけですね。特に48kHz系と44kHz系のサンプルレート変換は重く、多くの製品は途中に入るフィルタの実装を手抜き(タップ数減らす→削っちゃいけないところも削る)して実用的な速度にしています。そのあたりを計算量削減より品質に振って設計したものと推測しています。
プリマスタリングの仕事の重要な部分として最終メディアを見つつのサウンド調整というのがあるわけですが、そこらへんをすっ飛ばして「(最終メディアを考慮しない)高品質マスターからの変換が正義」っていうMastered(略)の方向性は、個人的にはすこし乱暴かなー…という気はしています。まあ、実際問題として多くのケースでマスタからの自動変換でそこそこ通用するとも思いますので、単に作る側としてのバイアスから来る無益なこだわりである可能性もあるのですがw
この方式が広まったときの話ですが、最終メディアを考慮しないマスタから直接エンコードされたファイルを再生すると「物足りない」という感想になる人が多いかと思います。ポータブルデバイス全盛の昨今、ダイナミックレンジを圧縮したり少しの歪みには目をつぶったりするマスタリングが施されてリスナーの元に届くことが多く、リスナーの耳がそういうサウンドに慣れてしまっているのと、人間の耳は音量が大きいほど良く聞こえる特性がありますので(※上げすぎるとクリップして逆に印象が悪くなりますが、そのラインは意外に高いところにある)、圧縮や歪みの少ないサウンドの方がパっと聴きの印象は悪くなってしまうためです。
そこらへんのいわゆるラウドネス・ウォーの対策としてITU BS 1770といった規格が浸透して無理な音量稼ぎのないサウンドが広まれば、リスナーの耳の学習も解除されるとは思うのですが、それがいつになるのかはまだ予測が立ちませんねー。
長くてすんません。
Re: (スコア:0)
「プリマスタリングの仕事の重要な部分として最終メディアを見つつのサウンド調整というのがあるわけですが、そこらへんをすっ飛ばし」た場合はMasterdには指定されません。Masterdの認定を受けるためには、サウンド調整が必須になります。
高品質マスターからの変換は従来から行われています。
Re: (スコア:0)
理解がてんでダメですねー
> 「プリマスタリングの仕事の重要な部分として最終メディアを見つつのサウンド調整というのがあるわけですが、そこらへんをすっ飛ばし」た場合はMasterdには指定されません。Masterdの認定を受けるためには、サウンド調整が必須になります。
ネットの聞きかじりレベルの理解ですね。
プリの付くマスタリングはMasteredな成果物を作成しません。Masteredな成果物を作成するところの、プリの付かないマスタリングは大量複製(プレス)に納入できる成果物を作る工程ですので、サウンド調整は含みません。
> 高品質マスターからの変換は従来から行われています。
その通り。音を加工する場合はハイビットハイレートは効果的ですので。
むしろ、どういう意図でのご指摘なのか理解しかねます。